
受験に向けての1年間。めざしていくのは「入試力の完成」です。夏休み以降、自分の受験校が確定すると、生徒たちは「過去問」、つまり各中学校の過年度の入試問題に取り組みます。
ところが、そこで愕然としてしまう生徒が少なくありません。こんなに一生懸命勉強してきたのに、全然入試問題が解けない……!
単なる知識の積み重ねの延長線上に入試問題があるのではありません。
いろんな知識を組み合わせて考え抜く思考力、文章にまとめたり整理したりする表現力、合格答案を書くためのテクニック……そのような総合的な力を私たちは「入試力」と呼んでいます。
小6の1年間は、その「入試力」を完成させるための、全力を尽くしていく1年間です。誰だって最初から入試問題が解けるわけではありません。
合格最低点をクリアできるわけでもありません。しかし、「憧れの志望校に合格したい」という切実な想いが自分自身を奮い立たせ、「入試力」を高めていく原動力にもなります。
合格のために必要な力や戦術を教えていくのはもちろんのことですが、何よりも、入試期に誰もが抱く精神的なプレッシャーを乗り越えるための強さをも育んでいきたいと考えています。
むしろ両者は表裏一体のものであると言えるでしょう。そうして合格を勝ち取った喜びや感動を、生徒とともに味わっていきたいと思っています。